かえるのクーの助手たち

我々は賢くないので。。。

売られた喧嘩は買う

倍返しだ!

 普段は温厚で虫も殺せない、「井戸中 聖」です。が、喧嘩を売られたからには炎上覚悟で、買ってやりますとも。

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クーのページでこれをやると無茶苦茶怒られると思うのですが、ここは助手のテリトリーなので。。。

さてお立合い

おととい、下のページを書きました。

ところが、今日

の内容が公表され、あたかも「次亜塩素酸水」が効果がない可能性が高いかのような、印象操作ともとれる政府答弁がありました。

これは、私のページ、そして消毒アルコール難民で「次亜塩素酸水」に漂着した市民・人民に対する冒涜ですらあります。

今回は意味もなく この内容についての反論の記事となります。

なお、『手洗いを丁寧に行うことで、十分にウイルスを除去できる。さらにアルコール消毒液を使用する必要はない』については全くそのとおりです。 流水で手洗いが一番です。 また、「新型コロナウィルス」に対しては『次亜塩素酸水について手指消毒の有効性は「未確認」である』ことも事実です。しかしながら、この切り口でいうなら「新型コロナウィルス」に対しては『アルコールについて手指消毒の有効性は「未確認」である』ことになります。印象操作、そしてわたくしのページに対する挑発であることは疑いようもありません。(確かに新型コロナウィルスに対する手指消毒の有効性についての論文は今日現在みあたりませんでした。研究があったとしても統計的にもう少し発表まで時間がかかるでしょう。)

では反論をはじめよう

 一般的なことすが、SARSコロナウィルスをはじめ、一般的なコロナウィルス、インフルエンザウィルスなどエンベロープ構造を持つウィルスに対しては、次亜塩素酸ナトリウム系や、消毒用エタノール系が有効であることは研究で明らかになっています。

論文ではありあせんが、以下にも記載があります。

記載にある「次亜塩素酸ナトリウム」は人体への使用不可ですが、これはその通りです。強いアルカリ性で、皮膚表皮を溶かします(ハイターにさわると手がぬるぬる)し、粘膜に付着すると負傷します。

「次亜塩素酸水」は中性か弱酸性で、人体への消毒使用可(手洗い可、飲料不可)です。

「次亜塩素酸水」は「次亜塩素酸ナトリウム」ではありませんが、有効成分は同じく次亜塩素酸「HClO」です。 有機成分(いわゆる糞尿など)に対して次亜塩素酸系はその効力がある程度落ちることは確かですが、それでも十分有効であることも明らかになっています。手足も糞尿と同じ有機成分ですが、もちろん同様に有効です。さらに一般的なことですが、「ウィルスによりますが」同じ濃度であれば次亜塩素酸水は次亜塩素酸ナトリウムの何倍もの除菌能力があります。

次亜塩素酸水の使用効果については多数研究があります。

中性次亜塩素酸水の浸漬および噴霧による消毒効果の検討

新たな次亜塩素酸系消毒剤カンファ水の鳥インフルエンザウイルスに対する効果

次亜塩素酸系の溶液が幅広いウィルスに対して効果が高いこと、また中性または弱酸性の次亜塩素酸水溶液がアルカリ性次亜塩素酸ナトリウム水溶液よりもきわめて殺菌性が高いことはよく知られるに至っています。(下記研究ほか多数)

弱酸性次亜塩素酸水溶液の殺菌効果の基礎的検討および 食品..、

次亜塩素酸水 - 厚生労働省

次亜塩素酸水と次亜塩素酸ナトリウムの同類性 に関する資料

以下はいろいろ要約

ただし、15秒は結構長いし、?であるところがミソ。

資料にもあるとおり、モノの消毒についても次亜塩素酸水のほうが圧倒的に次亜塩素酸ナトリウムよりも優れており、安全性が高いです。次亜塩素酸ナトリウムのほうはより十分に除菌後のふき取りを求められます(金属の多くはそのまま放置すると変質、変色します)。次亜塩素酸水の難点は「溶液があまり日持ちしない」ことのみととらえています。

アルコールについては濃度が70%以上でないと効果が薄いウイルスもあります。(ノロウィルス、肝炎ウィルスなどは次亜塩素酸系のほうが効果があります。)なお一般的なアルコール消毒液は60~80%程度です

以上より、次亜塩素酸水が新型コロナウィルスに対して「未確認」であることは違いないにせよ、アルコールについても現状では「未確認といえます。また、次亜塩素酸水が「アルコールに比べて効果が高い可能性」もあります。(わたくしは、一般的なウィルスに対する効果からこちらの可能性の方が高いと思います)アルコール消毒液はすぐに気化しますし、次亜塩素酸水もそれに長時間手を浸すわけでもないので、結局「流水手洗いが一番」です。(ん?反論になってないぞ)*1

でも、欲しいのはアルコール消毒液

難民に追い打ちをかけるような言動に腹がたっただけで、手間や扱いやすさを考えると消毒用アルコールのほうが手軽なのは違いありません。

なお、市販されている「液体の次亜塩素酸水」はすぐに効果が薄れますので有効期限に注意しましょう。自分で作っても光を透過しないようなボトルに入れ、1週間程度で使い切りましょう。冷暗所保管がいいとはいえ誤飲防止のため、冷蔵庫保管は厳禁です。

不十分な情報や誤認に注意しましょう

間違っても、「普通の」ハイターをうすめた液で「手指」をあらってはいけません。間違いなく手荒れします。(ハイターをうすめたものや、みるとんは、いわゆる「次亜塩素酸水」ではありません。次亜塩素酸ナトリウム溶液です。お肌に厳しいアルカリ性で、モノを洗浄する用途です)

また、間違っても、度数のとても高いお酒を霧吹きで消毒用に使ってはいけません。場所によっては発火しますし、へたに吸い込むと健康被害の危険性があります。度数のきわめて高いアルコールは「毒」であることをお忘れなく。

なお、少し前、次亜塩素酸水については超音波加湿器などにいれると効果があるという話題があり流行りましたが、結局「効果はあるが高くはない」「塩害があるので電子機器のある環境で行うべきでない」との研究報告があったと記憶しています。(どこにあるかみつけられません)。また情報を誤解し、ハイター類を加湿器にいれて健康被害で新聞沙汰になってた記憶があります(2~3年前だっけ?)。

「次亜塩素酸水」もいわゆる漂白液に違いないので、色モノ衣類に付着しないようにしましょう。使用する場合は袖口に注意を。

 お詫び

いつになく荒い語調であることをお詫びいたします。

 

 

 

 

*1:なお、最強なのはクレゾール石鹸液です。いわゆる40年前のお使者さんのにほい、もしくはサナトリウム文学のかほりです。これもある意味「毒」ですが、匂いさえ気にしなければ殺菌力は群をぬいています。有機物に対しても殺菌性が衰えず、皮膚などへの浸透性があるので水虫対策にもたいへん有効です。でも使用すると間違いなく嫌われます。扱いにくすぎるので、最近では一般にほとんど使用されていないと思います。